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随筆
2021.08.06

海辺にいた僕らの横で泳いでいるぼく

随筆, 2021.08.06

【海へとつづき、還る。】

この景色。島を捨てるな。海岸線を忘れるな。

海辺にずっといる。僕らは。
その僕らが問いかける。
「現実って、そんなにいいものなの?」
その僕らの横を通って、ぼくはひとり海に入る。
「ねえ、いったい現実って美しいの?」
ぼくは僕らの問いを通り抜け、とりあえずと海へと潜る。

水の音。
吐く息。
無酸素。
太陽がまぶしい。
海の底が見える。
波がうねる。
うねりが体をなでていく。
この体とこの海を隔てる、一枚の皮。ぼくの革。
それを感じている。
ああ。

水面へ。
大きく息を噴き上げる。
途端、空気が体へ流れ込む。
浮かんでいる。
この体は海に浮かんでいる。
空を見上げる。
広い青。
海と空の間に、いま、この体が浮いてる。
ああ。

うっすらと、遠くの浜に、あのぼくたちがいる。
抱き合って、キスでもして、ひとつになって、笑ってればいい。
そのまま眠ってしまえばいい。

ぼくは、再び海へ潜る。
ぼくの涙を海がさらう。この海はぼくの涙。

あのふたりが眠ってみる夢は。

ふと、思ったときに、ぼくの革が重くなる。
遠くのイルカに気付かれる。

革の重さ。

(佐渡島にて記す。2020.10.09)

二ツ亀
初めて日本海で泳いだ(2020.10 佐渡島 二ツ亀〜願地区)
賽の河原 (願地区)

布村喜和 / 映画監督 Yoshikazu Homura / Film Director

About

3月19日生まれ。山口県出身。大阪芸術大学映像学科卒。 2017年3月19日、HOMURA & a 319 Filmworks Blue 設立。シネマトグラフ発明に始まる"相対的なる映画史"と、 インディペンデント映画やアートフィルムが接近を試みる"絶対的なる映画史"。 広い世界と無限の観客、しかし、自己の所在は依然として分からない。 ただ、映画をつくりつづける。生きている。

Born March 19th. I am from Yamaguchi Prefecture. He graduated from Osaka University of Arts and Sciences. On March 19, 2017, HOMURA & a 319 Filmworks Blue was founded. "Cinematograph" Relative movie history starting with invention, "absolute movie history" where independent films and art films try approaching. Wide world and infinite audience, but I still do not know where I am. However, he continues to make movies. I am still alive, today.

Award

DAIGEI FILM AWARDS 2013 上映
ぴあフィルムフェスティバル2014 1次審査通過
日本芸術センター 第六回映像グランプリ 本選上映
第3回 三軒茶屋映像カーニバル 奨励賞受賞
(映画監督・松井良彦氏 選出)

YCAM10th FILM by MUSIC
「架空の映画音楽の為の映像コンペティション」入選
(音楽家・坂本龍一氏 選出)

DAIGEI FILM AWARDS 2013
 / Screening

PFF 2014
 / First pass judging

The 6th Video Grand Prix of the Japan Art Center
 / Screening

The 3rd sangenjaya cinema carnival
 / Incentive Award (Yoshihiko Matsui selected)

YCAM 10th FILM by MUSIC
“Video Competition for Fictitious Film Music”
 / Winning (Ryuichi Sakamoto selected)

I believe and movies that I believe.
& I believe and movies that I believe.